●園山 隆輔 著
●毎日コミュニケーションズ
●256ページ
●AB判
●http://book.mycom.co.jp/
ロボットは、これまでにあらゆるメディアの中で、さまざまな機能や形態を有して登場してきた。ときには友達として、勇敢な戦士として、またあるときは純然たる道具として・・・。
近年、ロボット技術(RT)が格段に進化し、高機能なロボットが相次いで発表されている。開発者の多くが、少なからずコンテンツとしてのロボットに影響を受け、ロボットをこよなく愛しているがゆえに、実現したと言われることがある。ところが、そのロボットを使ったビジネスを考ると、途端に興ざめしてしまったことはないだろうか。「このロボットって、生活でどう役立つの?」と。
その最大の原因は、人とロボットとの「関係性」が議論されていないことにあると、筆者は指摘する。日常生活への導入を考えるに当たり、ユーザーすなわち日常生活者との「関係性」を明確にしていくことが大切であると。そして、それを表現する有効なツールとなるのがデザインというテクノロジーであると断言する。
一般にデザインは、外観や色彩などの表層的な部分のみを担うように思われがちである。しかし本来、「Design」という言葉は広い概念であり、筆者はあえて「総合設計」と表記している。人とロボットとの関係性を担うテクノロジーとして包括的に捉えたいという意思の表れであろう。
本書は、ロボットならではのデザイン要素、すなわちモーションやキャラクター性にも触れているが、解説の中心はデザインの方法論とデザインプロセスである。ゆえに、これを読んだからといって、人との関係性を適切に表現したデザインができるわけではない。筆者自身それを模索すべく、ロボットのいるくらしを提案するコンテスト「ロボLDK」のコアメンバーとして活動している。肝となる「関係性」は、やはり自分自身で考えなければならないようだ。
しかし、それをきちんと捉えておけば、興ざてしまうような、残念なロボットの登場を防ぐことができ、結果、ビジネスに結びつけることができるのではないだろうか。そんな当たり前のことを気付かせてくれる書である。
おもな目次
ロボットをデザインするということ
1.「デザイン」の定義
2.「ロボット」の定義
3.ロボットをデザインするということ
デザインのプロセス
1.前段階デザイン
2.本段階デザイン
3.後段階デザイン
ロボットならでは、の関わり方
1.ロボット独自のデザイン
2.研究/開発のデザイン
3.バックアップのデザイン
ロボットデザインのプロセス
1.前段階ロボットデザイン
2.本段階ロボットデザイン
3.後段階ロボットデザイン


