経済産業省はサービスロボットを中心とした次世代ロボットの市場創出に向けた支援や環境整備を進めている。メーカーとユーザーの共同開発支援事業や、安全性の確保を推進する拠点整備に着手。ロボットビジネス推進協議会(仮称)の設立に向け準備も行ってきた。これまでロボットと言えば、産業用を除けばエンターテインメント系が目立っていたが、実用化に近い次世代ロボットが少しずつ現れてきている。経産省はこうした動きをとらえ、施策の有効性を高めていく。
経産省は06年度から、サービスロボットの市場創出を目指した支援事業を始めた。メーカーとユーザーが共同でロボットの開発、実証実験を行う。これまでサービスロボットといえば実際に使えるものが少なく、いかに市場創出するかが課題だった。同事業はメーカーがユーザーのニーズを踏まえて開発、実証実験することで、実際にユーザーが使えるロボットにすることに狙いがある。また、開発を通じて安全性を確保する手法の開発も行う。使用するには安全性確保が不可欠で、市場創出と同時に行う必要があるからだ。市場創出支援事業に採択されたのは9件。このうち、ツムラは静岡工場で漢方薬の生産工程にロボットの活用を目指している。ロボットが生産ラインで漢方薬の入った容器の交換、搬送を行う計画で、3年後に本格稼働する。10月に富士重工業と開発した実用1号機を導入、さらに高機能化に取り組む。
★サービスロボット市場創出支援事業の採択事業の一覧★
・ブイ・アール・テクノセンター 「道路工事交通整理支援ロボットの実用化」
・富士重工業 「オフィスビル、空港及び工場のロボット清掃システム」
・JR東海 「トンネル内壁検査ロボット」
・大和ハウス工業 「遠隔操作による住宅床下点検ロボットの開発」
・ツムラ 「医薬品製造ラインへの容器交換ロボット導入による無人化製造」
・富士通、イオン 「公衆環境で安全なサービスロボットの開発と商業施設での実証実験」
・アサンテ 「営業、作業効率向上を目指した白アリ駆除作業のロボット化」
・松下電工 「人共存型自律搬送ロボットシステム」
・アラコム 「警備業務向け高速自律移動を行う現場状況確認ロボット開発事業」
ロボットビジネスの創出を目指す産学官の協議会「ロボットビジネス推進協議会」(仮称)は早ければ11月下旬にも設立総会が開かれる予定だ。ロボットメーカーのほか、ユーザー企業、清掃業者や運送業者などサービスプロバイダー、リース・レンタル業者、法律家、自治体などの参加を見込む。同協議会の立ち上げに取り組んできた経産省は「メーカー単独ではなく、ユーザーやロボットが活動する場を提供する事業者、保険会社などロボットビジネスに関連する関係者を巻き込むことが大切」(産業機械課)としており、安全対策、共通規格、ビジネスマッチング、ミドルウエア、保険の五つの部会を設ける計画だ。
-「次世代ロボットの市場創出へ支援事業」の記事全文は、11月10日(金)付の日刊工業新聞をご覧ください-
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