日本精工はサービスロボット分野に参入する。第1弾として、自動的に階段を認識して上り下りできる4足ロボットを開発した。地面に特別なマーキングをしたり、あらかじめ動作を覚えさせたりすることなく、自律的に段差を認識して上り下りするのが特徴。2010年に盲導犬ロボットのプロトタイプ(試作機)を投入する計画で、その重要なステップとなる。同社はベアリングやボールネジなどロボット関連事業を展開しているが、産業用を含めロボット本体の開発を手がけるのは初めて。
階段を上り下りできる4足歩行ロボット
開発した4足ロボ「NR002」は、それぞれの足に、三つの関節軸と一つの駆動車輪の計4軸を備える。平地を走るときは車輪を駆動させて走行。段差を上り下りする際には姿勢を変えて、関節軸を動かして4足歩行する。9月13―15日、千葉工業大学(千葉県習志野市)で開かれる日本ロボット学会学術講演会で技術成果を発表する。
「NR002」は画像と距離の2種類のセンサーを搭載。距離センサーで階段の凹凸などの特徴点を検出し画像に投影することで、マーキングなしで階段の形状を正確に把握することが可能になった。階段の向きに応じてロボット本体の姿勢を修正することで、段差部分でも安定して歩行できる。
4本の足はそれぞれ独立して駆動、操舵するため車輪走行時には柔軟な動作が可能。足の先端には接地センサーを持ち、常に重心の位置を計算することで倒れずに4足歩行する。電気通信大学の下条誠教授、金森哉吏准教授と共同で開発した。車輪走行時の速度は最大時速3・7キロメートル。今後は筐体の軽量化や、制御システムのネットワークの改善などで一層機敏な動作が可能になると見ている。
日本精工はロボット関連事業として、産業用を中心に各種ロボットに使われるベアリングやボールネジ類を製造販売しているが、自社でロボット本体を開発中であることは明らかになっていなかった。今後、2010年をめどに盲導犬ロボットのプロトタイプを出し、早期実用化を目指す。


