千葉工業大学の米田完教授は、軽い機体ながら重い荷物を載せて運べる4足歩行ロボット「HYPERION(ハイペリオン)4」を試作した。体を捻(ねじ)りながら歩く独特の移動法を採用することで出力の大きいモーターの数を削減。ロボットの重量(約37キログラム)の2倍弱の重さのものを載せて運べることを確かめた。工事現場やがれき、作物の収穫前の畑など地面を傷つけずに、荷物や人を運びたいという場面で役立つ可能性がある。
試作したロボットは直列に並んだ二つのボディーを捻って4本の足を上げ下げさせる。出力150ワットのモーター1個だけで二つのボディーを捻ることができる。
また足の関節で出力20ワットの小さなモーターを2個ずつ、4足で計8個使用。このロボットは構造上、上からの荷重に強く、モーターで荷重がかかるのはボディーにある1個のモーターだけ。関節のモーターには荷重がかからないようにした。
関節のモーターは関節を横向きに曲げることに専念でき、小さな出力で済む。
HYPERIONはこれまで3号機まで試作。卓上サイズで動く原理を検証してきた。今回初めて、人が座れるサイズまで大型化するにあたり、軽量化と捻りに対する強さを両立させるためボディーを短くするなどの工夫もした。現在は約63キログラムのものまで載せられる。歩幅は約90センチメートルで、1分間で数メートル進むことができる。
既存のロボットは自らの重量より重いものを載せるのは難しかった。ロボットの軽量化を阻む一因はモーターで、構造上ロボット自身を支える大きなモーターをいくつも必要としていた。
ロボットが軽量になると省エネルギーで済み、搭載したバッテリーをより長時間使える利点もある。


