黒田精工(http://www.kuroda-precision.co.jp/)は、エネルギーロスの少ないモータコアを完成した。鋼板を積層してコアを成形する際に、接着剤で固定して鋼板同士を絶縁しており、「渦電流損」と呼ばれる損失を抑えた。従来方式に比べモータのエネルギー効率を1割程度向上できる。家電や産業用途に売り込む。
モータコアは通常、コアの形状に打ち抜いた鋼板を積層して作成する。鋼板同士を固定するために鋼板の表面にくぼみや出っ張りを設け、カシメ方式を採用している。ピンやレーザ溶接で固定する方法もあるが、いずれも鋼板同士が短絡するために渦電流が大きくなる。
開発したコアはプレス金型で鋼板を打ち抜き、同じ金型の中で接着剤を塗って積層、接着する。鋼板同士が接着剤で絶縁されているため、渦電流を抑制できる。あらかじめ熱硬化性樹脂を塗った鋼板を使う方式は以前からあったものの、開発したコアは電磁鋼板を使うためにコストを抑えられる。
同社の主力金型製品である「FASTECシステム」を改良して実現した。この金型は、鋼板を打ち抜いた後に積層と鋼板同士の固定までを1つの金型内で行えるのが特徴。従来の固定はカシメかレーザー溶接で行っていた。技術流出を防ぐために金型自体の外販は行わない。鉄心の販売を金型事業部の事業として手がけていく。

