村田機械(http://www.muratec.jp/)は、慶応義塾大学と産業技術総合研究所と共同で自律移動する搬送ロボット「MKR-003」を開発した。2010年の実用化を目指す。薬品や器具の搬送に人手が割けない病院での利用を想定。ロボットを一度周回させると自動的に地図を作製して順路に沿って巡回する。
ロボットの経路の判定方法は、磁気テープや信号装置の使用、目印の設置などが主流。病院ではこれらの設備が導入しにくいため、MKR-003には自動で地図を作製する機能を搭載した。また、30kgまでの荷物の運搬が可能。1時間半の充電で連続1時間稼働する。さらに、人や障害物を検知、回避するなど安全性も高めている。
2008年4月より、京都第二赤十字病院(京都市上京区)の協力を得て実証実験を行っており、エレベーターでの使用を可能にすることで、看護師らの負担軽減を目指している。
なお、MKR-003は「戦略的先端ロボット要素技術開発プロジェクト」(NEDO)の枠組みにて、公共空間でのロボット活用を目指して開発したもの。