富士重工業(http://www.fhi.co.jp/)は、24日~26日開催の「ロボティクス・メカトロニクス講演会2009」(ROBOMEC2009、日本機械学会主催)にて、「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト・移動知能(サービス産業分野)の開発」で取り組んでいる知能モジュールの開発状況を報告。同社が開発したソフトウエアモジュールのRTミドルウエアによるコンポーネント化(RTM化)に取り組んでおり、2008年度には「超音波センサによる壁沿走行」など計8つをRTM化したことを明らかにした。2010年度までに計18のソフトウエアモジュールをRTM化する(写真は、清掃ロボットの「知能モジュール群の構成)。
富士重工は、同プロジェクトへの参加を機に、自社開発のソフトウエアモジュールの見直しに着手。体系化がなされているかどうか、独立性を確保しているかどうかなどを、約1年間にわたり実施してきた。2008年度からは、産業技術総合研究 知能システム研究部門と芝浦工業大学 水川真教授の指導のもと、自社のソフトウエアモジュールのRTM化に取り組んでいた。
2008年度にRMT化したのは、「画像によるライントレース」「同情報管理」「1台のロボットが1台のエレベータに自動乗降」「超音波センサ認識」「同情報管理」「超音波センサによる壁沿走行」「車輪オドメトリ」「レーザによる三角測量」の計8つ。2009年度には「磁気タグ認識」など計7つを、2010年度には残り3つを、計18をRTM化することを予定している(詳細は以下を参照)。
富士重工によると、これらを組み合わせることにより磁気走行やジャイロ走行が行えるうえ、磁気走行によるジャイロの補正により内角センサのみで高精度の直進性を方向転換が可能になる。さらに、複数ロボットが1台のエレベータを共用しつつ自動乗降できるようになるという。
今後、開発を終えたRTMの提供をするとともに、他分野の開発で取り組まれているRTMを組み合わせることで、ロボットの知能化の向上につなげていく。
■RTM化するソフトウエアモジュール一覧
(2008年度にRTM化したモジュール)
・画像によるライントレース:床や天井などのラインマーカーを抽出。
・画像によるライントレース情報管理:床や天井などのラインマーカーのデータを処理して格納する。
・1台のロボットが1台のエレベータに自動乗降:光通信によりエレベータの呼び出し、扉の開閉、行先階の指定を行い、各フロア間を移動。
・超音波センサ認識:超音波センサでロボットと人・障害物までの距離を認識する。
・超音波センサ情報管理:超音波センサのデータを処理して格納する。
・超音波センサによる壁沿走行:超音波センサでロボットと壁までの距離を測定して壁沿走行を行う。
・車輪オドメトリ:車輪の回転数から走行距離を算出する。
・レーザによる三角測量:複数の反射板を設置し、レーザの反射光を検知、ロボットの方向を算出する。
(2009年度にRTM化するモジュール)
・磁気タグ認識:磁気タグにより位置を認識する。
・直進制御:ジャイロとモータ制御を組み合わせた走行制御
・旋回制御:ジャイロとモータ制御を組み合わせたカム曲線制御によるオーバーシュートを防止した旋回制御。
・レーザ測距認識:レーザでロボットと人・障害物までの距離を認識する。
・レーザ測距情報管理:レーザセンサのデータを処理して格納する。
・ジャイロ認識:光ファイバジャイロにより角度を認識する。
・ジャイロ情報管理:光ファイバジャイロのデータを処理して格納する。
(2010年度にRTM化するモジュール)
・複数のロボットが1台のエレベータに自動乗降:2台のロボットが光通信により1台のエレベータを共用して各フロアを移動。
・レーザセンサによる壁沿走行:レーザセンサでロボットと壁までの距離を測定し、壁沿い走行を行う。
・走行プログラム自動生成モジュール群:走行プログラムの自動生成
■関連サイト
2008.09.10 【RSJ学術講演会】富士重、2段構えの開発でRTM準拠知能モジュールの提供を検討
http://robonable.typepad.jp/news/2008/09/20080910-rsj2rt.html


