横河電機(http://www.yokogawa.co.jp/)は、位置決め用装置の一種である平面サーボモータの事業を縮小する。11月で標準品の受注を停止し、個別受注の特殊仕様品のみに特化する。半導体製造装置などの市場低迷により受注が減少、採算が悪化したため縮小を決めた。同製品を含む「アドバンストステージ事業」では製品ラインの見直しなどの構造改革を進めており、今回の縮小はその一環。
横河電機が受注を停止する平面サーボモータは「PLENSERV(プレーンサーブ)」シリーズの標準品2機種。自社生産技術部門で開発した技術をもとに2000年に発売した製品で、横河電機の製品化は他社に先行していた。
平面状のステータ上を、空気で浮上させたスライダーが可動してXY軸方向の位置決めを行う構造。リニアモータを2次元方向に広げたような仕組みのため、リニアモータと同等の高速・精密位置決めが可能。半導体や液晶の製造・検査装置のテーブル部分に利用されている。
アドバンストステージ事業での製品見直しは、昨年度末に液晶製造装置向けの大型XYステージから撤退して以来。いずれも半導体・液晶の市況低迷が悪影響を及ぼした格好だ。同事業では、ほかにもリニアモータやダイレクトドライブ(DD)モータなどを扱う。DDモータでは市場シェアトップを日本精工と争うなど健闘しており、製品ラインの見直しはほぼ一巡した模様。今後はこれら既存製品の採算性向上が課題となる。
■関連サイト
2009.05.19 横河電機、大型位置決め用ステージから撤退、外部調達の減などを考慮して
http://robonable.typepad.jp/news/2009/05/20090519-c0e6.html