慶応義塾大学の稲見昌彦教授らの研究チーム(http://inami-lab.kmd.keio.ac.jp/)は、簡単な指示で小型ロボットが洗濯物を折りたたむシステムを開発した。天井カメラで床の洗濯物を把握してパソコンに表示。ユーザーがマウスで手順を示すと洗濯物を挟む機能を持つ車輪型の小型ロボットがその通りに折りたたむ(写真上)。ロボットに動作を教示するためには高度なプログラミングや時間をかけた指示が必要だが、これらを不要した。各種ロボットへの応用や作業の高度化を進める。
開発したシステムには「フォールディー」を名付けた。パソコンとカメラ、車輪型ロボットから構成され、車輪型ロボットはサイズや機能を問わず安価なものでよいという。通常は高度なプログラミングが要求される教示を、独自のアルゴリズムにより容易にした。ユーザーは、パソコン画面に表示された洗濯物をマウスで動かすことでたたみ方を指示するか、直接カメラの下で洗濯物をたたむだけで教示が行える(写真下)。ロボットができない動作を指示しようとすると、画面を赤く表示してユーザーに教える。
洗濯物の位置がずれても対応することができ、データを蓄積すれば繰り返しでの自動作業や、シャツやズボンなどの洗濯物ごとに異なる手順で折りたたむことができる。また、ユーザー間でデータを共有することもできる。
従来のロボットは、教示作業に時間を要することが課題だった。稲見教授 は「ロボットを一般社会に普及させるた めには、教示作業を知識なしで簡単に行えることが不可欠」と、システムの利点を強調する。今後は、ロボットに他の家事を手伝わせたり、複数のロボットを連携させたりした作業などの研究を進める。
今回の成果は、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業ERATO型研究「五十嵐デザインインターフェースプロジェクト」の一環。
■関連サイト
記者ルポ
“個客”に合わせたモノづくりを可能にするか?
-デザイン・設計一貫ツールによる21世紀型開発を模索-
http://robonable.typepad.jp/report/2009/08/21-c407.html
2009.02.16 NEDO、戦略的先端ロボ要素技術開発プロの継続事業を発表、早期事業化を目指す
http://robonable.typepad.jp/news/2009/02/20090216-nedo-6.html


