富士ソフトの小笠原哲也氏は、第27回 日本ロボット学会学術講演会で講演し、「次世代ロボット知能化技術開発プロジェクト」(NEDO)にてRTコンポーネント(RTC)の再利用性を高めるために設置した「RTC再利用技術研究センター」を紹介。RTCの受入確認や標準化に向けた情報提供などに取り組むことを明らかにした。
同センターは、RTC開発者と利用者を仲介し、RTCのライフサイクルを確立する。具体的には、開発者から提供されたRTCの受入確認をし、蓄積した情報を利用者に提供するとともに、利用者からの質問やリクエスト情報を開発者にフィードバックする。また、提供されたRTCを実際に利用することで再利用性を検証し、得られた情報を開発者および利用者に展開する。再利用性に優れたRTCの抽出なども行う。
また、開発・蓄積されたRTCを分析し、カテゴリーの分類基準をまとめた「RTコンポーネント」を作成することも予定している。RTCの使用や機能、想定ユースケースなどをもとに分析。ユニーク・共通性、共通パラメータ、粒度を軸に分類基準を抽出し、再利用の向上につなげる。
このような活動を展開する環境として、三菱重工の多関節ロボット「PA10」、米セグウェイ社の走行ロボットプラットフォーム「Robotic Mobility Platform(RMP)」、前川製作所が同プロジェクトで開発したリファレンスハードの3台のロボットを用意。作業知能の検証ではPA10を、移動知能の検証ではRMPを、総合的な知能の検証ではリファレンスハードをそれぞれ利用し、実際に複数のRTCを組み合わせたり組み替えたりして検証を行う。「似たようなRTC同士の比較やRTC間の関係性などを検証することができ、今後の開発課題の把握に役立つ」(小笠原氏)と期待を込める。
プロジェクト終了後の同センターの役割は未定で、富士ソフトが継続して運営するかどうかは議論できていない。また、RTCの品質保証体制についても未定とのことだが、携帯電話をはじめとする組込みシステムと同様、「ソフトウエアモジュール提供企業が品質保証を行い、それを利用するセットメーカーがシステムテストを実施し、エンドユーザーに対して品質保証および製造責任を負うことになるだろう」(同)という。ただし現段階では、RTC開発者の多くが研究者や研究機関が占めることから、「(これとは)異なる品質保証体系が必要かもしれない」という。
また、実際の開発に使えるRTCがまだ揃っていないことなどを踏まえ、まずは教育分野に向けてRTCを提供し、「複数のRTCを組み合わせることでロボットシステムを組めることを体験してもらうといった用途を想定している」(同)という。
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トレンドウォッチ
「ソフトウエアベンダーに引き継ぐか、OSSとしての提供が考えられる」-UCROAおよび知能化プロの成果物の提供について- 産業技術総合研究所 比留川研究部門長に聞く
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2008.10.16 NEDO、知能ソフトウエア再利用性向上技術の開発、産総研と富士ソフトに委託
http://robonable.typepad.jp/news/2008/10/20081016-nedo-4.html


