ホンダは、前後左右や斜めへと全方位での移動ができる、一輪車タイプのパーソナルモビリティの試作機「U3-X」を公開した。2足歩行ロボット「ASIMO」のバランス制御技術と、独自の全方位駆動車輪駆動機構「Honda Omni Traction Drive System(HOT Drive System)」の開発により、身体を傾けるだけで走行速度や方向を調整することができる。発売時期および販売価格は未定。伊藤孝紳社長は「人にとって最小単位の新たなモビリティになる」としており、実環境での検証を経た後、実用化の可能性を探る。
開発したU3-Xは、搭載した傾斜センサにより車体の向きを検知し、どの方向にどの程度の速度で移動したいのかという搭乗者の意図を判断する。同時に、そのデータにもとづいて傾斜を回復する制御を行う。これにより滑らか、かつ機敏な動きと体重移動のみの簡素な操作性を実現した。2足歩行ロボットの分野で多用されている倒立振子モデルの制御に共通しており、ASIMOで培ったバランス制御技術が生かされている。
また、HOT Drive Systemにより全方位への移動を可能にした。同機構は、複数の小径車輪を一列につなぎ合わせて大径車輪を構成したもの(下図)。大径車輪を動かすことで前後移動を、小径車輪を動かすことで左右移動をそれぞれ行い、さらに、これら2つの動きを組み合わせることで斜め移動を可能にしている。ホンダによると世界初の機構という。
サイズは、315(全長)×160(全幅)×650(全高)mm。重量は10kg以下。リチウムイオンバッテリーを採用しており、フル充電時で約1時間走行することができる。シートとステップを本体に格納して簡単に持ち運ぶことができる。10月24日(土)より開催される「第41回 東京モーターショー2009」で出品を予定する。
■関連サイト
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