ヴイストンは、インテル製ATOMプロセッサを実装する小型ボードPC内蔵の2足歩行ロボット「Robovie-PC」を発表した。潤沢なリソースを備えており、ロボット本体での情報処理や外部システムとの高度な通信が行える。また、頭部にCMOSカメラを搭載しており、画像処理や視覚情報を利用した遠隔制御(写真)などもできる。受注生産で組立済みとして販売する。価格は税込みで39万9,000円。ロボットに限定せずに様々な研究者に向けて年間50台の販売を目指す。
Robovie-PCは、『二足歩行ロボットパソコン』をコンセプトに開発した研究用途向けのロボット。インテル製ATOM Z530プロセッサを実装する小型ボードPCを搭載し、デスクトップPCと同等の処理能力を有する。USBコネクタを2口搭載しており、3DデータカードやUSB Bluetoothスティックなどを接続することで外部システムと通信したり、搭載した130万画素COMSカメラで画像処理をしたり映像を伝送したりすることができる。一例として、画像処理により自律でのマーカーの認識および、それへの追跡動作(動画:デモ2)や、外部カメラでハンドマーカーを頼りに手の動きを捉え、ロボットにも同様の動作をさせる遠隔操作のデモ(動画:デモ3)などを披露した。
潤沢なリソースを有しており、画像処置や遠隔制御のほか、さまざまな研究用途で活用することができる。また、ソフトウエア技術者が利用すれば、ロボットを活用した「遊び」の提案も期待される。
例えば、スピーシーズは昨年、発表した「ロボット放送」ビジネスにて、ソフトウエア技術者を巻き込んだ開発により、ロボットを利用したコミュニケーションやインフォーメーションなどの「遊び」を提案している。これに近いところもあるが、Robovie-PCでは汎用性を追求しており、このような機能はあらかじめ備えていない。「現時点では、ロボットの有効なアプリケーションがないことと、ユーザー側の研究内容の想定が困難だから」(大和信夫社長)で、広く研究開発に利用してもらうことで「ロボットの可能性を広げていきたい」(同)という。
また、さまざまな動作に耐えられるよう高い運動性も備える。脚部は片脚6自由度を有しており、負荷が大きい膝部には「ギア連動式平行リンク機構」を採用している。1つのサーボモータにより脚の伸縮運動を可能にしながら、さまざまな動作を可能にしている。
胸部と膝部、肩部には発泡ウレタンスポンジを付加しており、転倒時の小型ボードPCへの衝撃を効果的に緩和できる。オプションで、好みのカラーリングにも対応する。グリップハンド(1万5,750円)や肘部へのヨー軸の追加(1万2,600円)などもオプションで用意したほか、搭載した小型ボードPCの販売も予定している。
おもな仕様は、サイズが390(高さ)×225(幅)×115(厚み)mm。重量はバッテリー込みで約2.2kg。関節自由度は、脚6軸×2、腕3軸×2、頭部2軸の計20自由度。センサ類は130万画素CMOSカメラのほか2軸ジャイロセンサと3軸加速度センサを搭載する。モーションは、付属の「Robovie Maker2」を用いて作成する。
ヴイストンWebショップのほか、同社の東京と福岡のロボットセンター、ATR-Roboticsにて注文を受け付ける。
デモ1:オプションのグリップハンドを使ってのボールの把持とスローイング。
デモ2:頭部のCMOSカメラを利用した画像認識の一例。マーカーを見つけたらその方向を向き、マーカーが遠くなると、その方向へ近づく。搭載した小型ボードPCにより自律で動作。
デモ3:USB無線LANを接続して、ネットワーク越しでの遠隔制御を行っている例。外部カメラにより人が手にしたハンドマーカーを認識して手の位置を捉え、その情報をRobovie-PCに送信することで、人と同じ動作をさせている。オプションで付加したグリップハンドで対象物を把持して落とすデモを行っている。
■Robovie-PCのサイト
http://www.vstone.co.jp/robot/roboviepc/
■関連サイト
2009.08.10 ヴイストン、5万円を切る低価格の2足歩行ロボットキットを開発、9月中旬に出荷
http://robonable.typepad.jp/news/2009/08/20090810-5210-e.html
2008.10.28 ヴイストン、ロボットの表現力を拡張するMP3プレーヤーボード発売
http://robonable.typepad.jp/news/2008/10/20081028-mp3-2b.html
2008.06.20 スピーシーズ、ロボット版Pod Castingとなるロボット放送ビジネスを発表
http://robonable.typepad.jp/news/2008/06/pod-casting-352.html
ロボット業界最前線
ヴイストン ホビーロボット市場は、ラジコン市場のレベルまで成長するポテンシャルがあると思うんです
http://robonable.typepad.jp/robot/2008/02/post-8768.html


