ゼットエムピー(ZMP)は、群馬大学次世代EV研究会が開発した超小型電気自動車(マイクロEV:Electric Vehicle )に、同社のカーロボティクス・プラットフォーム「RoboCar(ロボカー)」の技術を実装した「RoboCar G(ロボカー・ジー)」(写真はベース車体)の販売を開始した。ユーザーニーズに応じてレーザレンジセンサ(LRF)やステレオカメラ、GPS、慣性姿勢計測装置(IMU)、ミリ波レーダなどの各種センサを搭載し、コンピュータ制御が可能な状態で納品する。受注生産となっており、価格は仕様に応じて異なる。パーソナルモビリティや次世代自動車などの研究用途に向け、11月以降より出荷を開始する。
マイクロEVは、道路交通法では「ミニカー(*)」に区分される1人乗り四輪原動機付き自転車。ナンバープレートの取得により公道走行が可能で、また、二次電池の電気容量を考慮すると、市販の軽自動車をベースにしたEVよりもパーソナルモビリティに適している。ベース車両の開発は、同大学の松村修二客員教授らが手がけた。
コントローラ部は公開され、かつ開発環境も提供されるため、さまざまな研究開発に活用することができる。自律移動ロボット技術を実装するRoboCarの各種技術を搭載することで、例えば、ロータリエンコーダや加速度センサ、ヨーレートセンサを利用して自律走行時の挙動を確認したり、画像認識やLRFを利用して障害物認識したりするなど自律走行のアルゴリズムの研究に役立てることができる。そのほか危険回避や自動駐車、車車間通信による群制御などの研究にも活用することができる。
今回の販売に併せて、松村客員教授がまとめた電気自動車の設計を解説本を5月末に発行する。アカデミック価格は6,900円、一般価格は8,900円。おもな構成は以下を参照してほしい。
■注釈
*:道路交通法において総排気量50cc以下または定格出力0.6kW以下の原動機を有する普通自動車。法定速度は最高60km/h。道路運送車両法では原動機付自動車扱いとなり、自賠責保険は原付扱いで車検はない。登録時の車庫証明は不要(ゼットエムピー発表資料より)。
■「一からつくる電気自動車の設計」
1. レイアウト及び全体構想
乗員レイアウト構想/原動機レイアウト構想/空力構想/質量構想/質量配分
2. 性能
登坂性能、走行性能
3. 主要部分の構想及び検討
車輪(ホイール、タイヤ)/車体フレーム(衝突安全性)/車体外板/サスペンション(乗り心地、振動シミュレーション、ステアリング
4. パワーユニット(電気回路)の構想および検討
インホイルモータ/バッテリー/電気・電子回路/インバータの仕組み/電気安全性/制御回路の確認試験
5.基本構造図面の作成
車体フレーム構造図/全体構造図
6. フレーム、足回り、機能部品の製作、組み付け
フレーム、足回り/機能部品の製作/組み付け
7. 車体外板の製作
FRPの一般知識/FRPボディ製作の手順(アウターライン図作成から塗装まで)
■関連サイト
2010.02.15 ZMP、カー・ロボティクスの専門書を8月に発刊へ、設計技術の基礎から体系的に解説
http://robonable.typepad.jp/news/2010/02/15zmp.html
2009.11.26 群馬大、近距離走行を前提にしたEVを2012年に市場投入、EV特区開設を働きかけ
http://robonable.typepad.jp/news/2009/11/26gunma.html
2009.06.09 ZMP、カーロボプラットフォーム販売開始、すでに100台近くの受注獲得
http://robonable.typepad.jp/news/2009/06/20090609-zmp100.html


