JAPAN ROBOTECHは、教育教材ロボット「MiniWay(ミニウェイ)WV-007」を4月中にも発売する。倒立2輪タイプのロボットで、専用シミュレータも備えており、ロボット技術の基礎学習から応用まで幅広く活用することができる。教育内容に応じて2種類を用意しており、無線通信ユニットとデータ収集MMC(マルチメディアカード)を搭載するフルスペックタイプの「MiniWay Advanced」は約20万円、基本構成タイプの「同Platform」は約10万円での販売を予定している(専用のテキストは別売)。3年間で約3,000台の販売を目指す。
福岡県の「ロボット開発技術力強化事業」(2008年7月~2010年3月)として、早稲田大学の高西淳夫教授らと共同開発した倒立2輪タイプの教育教材ロボット。加速度センサ(×1)、レートジャイロセンサ(×1)、光学式ロータリエンコーダ(×2)を備える(写真1)。
加速度センサで検出した並進加速度を、レートジャイロセンサで検出した角速度の積分値を加えてキャンセルし、さらに、エンコーダで検出した車輪角度と角速度を加えたパラメータをもとにモータを駆動することで倒立姿勢を維持する。エンコーダ内蔵のDCモータは、単体でも販売している。
制御基板には、STマイクロエレクトロニクス社製ARMコア採用の32ビットマイコン「STM32F103」を搭載(写真2)。AMRプロセッサの習得に役立つ。また、専用のシミュレータに加え、J-TAG、オシロ計測端子、無線通信ユニットなどを備えるうえ、キャッツの状態遷移表ベースのCASEツール「ZIPC」にも対応しており、教育教材として基礎から応用まで幅広く活用することができる。「従来にない、総合システムとしての教育機材であり、大学院教育に役立つ」(河野孝治社長)とする。
搭載するセンサ類(写真1、左)と制御基板(Advancedタイプ、写真2、右)
同事業における取り組みとして、2009年度はアプリケーションの開発(担当は早大)にも取り組み、移動ロボットである倒立2輪ロボに適した競技としてサッカーや相撲が行えるようにした。
サッカー用途ではばねの張力を利用してボールを蹴り出す機構(写真3)を、相撲用途では、スライダー・クランク機構のスライダー部を歯車に置き換えることでストローク長さ拡大した張り手アーム機構(写真4)を搭載したロボットを製作することで、それぞれの競技にチャレンジした(動画1、2)。
そのほか、シミュレータの動力学モデルを更新することで限定条件下において実機に近い挙動が行えることなどを確認しているという。
サッカー競技に向けて開発した蹴り出し機構(写真3、左)と張り手機構(写真4、右)の構造
動画1 サッカー競技の様子(画像提供:早大・高西研究室、JAPAN ROBOTECH)
動画2 相撲競技の様子(画像提供:早大・高西研究室、JAPAN ROBOTECH)
■関連サイト
2009.03.23 JAPAN ROBOTECH、教育用倒立振子ロボを披露、約50の教育機関で導入検討
http://robonable.typepad.jp/news/2009/03/20090323-japan-.html
2008.11.27 【ICRT2008】JAPAN ROBOTECH、倒立振子ロボ製作セットをモニター販売、使用した低価格のエンコーダ付DCモータも販売
http://robonable.typepad.jp/news/2008/11/20081127-icrt-2.html
2008.10.01 【CEATEC】STマイクロと早大、2輪倒立振子ロボを出展、教育教材として商品化へ
http://robonable.typepad.jp/news/2008/10/20081001-ceatec.html
ロボット業界最前線2007
JAPAN ROBOTECH 自ら課題設定し問題解決ができる能力を培う。そんな学習教材をめざしています
http://robonable.typepad.jp/robot/2007/09/japan_robotech_61b8.html


