イチローやタイガー・ウッズのフォームが自分のものに―?
東北大学の平田泰久准教授らは、まるで書道の先生が手を沿えて書き方を指導するように、複数のワイヤとブレーキにより人の手の動きを的確に導く装置(写真)を開発した。手を動かすと多方向から伸びたワイヤが引っ張り、余計な動きを制御する。現在は平面的な動きのみだが、将来は立体的な動作を支援できるようにすることで、野球やテニス、ゴルフの最適なフォームを指導する装置にしたいという。
ハプティック(力覚提示)デバイスと呼ばれる装置の一種で、ロボット技術を応用した。ワイヤとサーボブレーキのユニット5つと、アルミフレームで構成される。上から見ると5角形で、角から中心へワイヤが伸びており、中心を手で握って動かす。すると、ワイヤにブレーキがかかって手を引っ張る。ブレーキ同士が協調することで、余計な動きを抑えつつ理想の動きを実現する。また、ワイヤは巻き取り式のため伸縮して動きを妨げない。
実験では、丸や波線、一本線といた手の動きが、サポートのない場合よりも精度良く行えたという。ワイヤとブレーキの組み合わせが3つと4つ、5つなどの装置を開発し、それぞれの効果を検証している。
同装置と画面を組み合わせれば、画面に表示された球を打ち返したり、実際にはない物体に触れた手応えをフィードバックしたりすることもできる。用途はスポーツ関連のほか、リハビリやゲーム、機器制御など幅広い。今後は立体的な装置にして、身体全体の動きを支援する実験に取り組むという。
■関連サイト
2009.10.02 慶大、人の動作を保存・再現するシステム開発、遠隔医療や技能伝承などに応用
http://robonable.typepad.jp/news/2009/10/20091002-229e.html#tp
2009.07.24 NTTドコモ、音や映像に続く対話としてマスター・スレーブ方式の遠隔操作を公開
http://robonable.typepad.jp/news/2009/07/20090724-ntt-99.html
2009.05.26 東北大など、車両搬送ロボット「iCART」の安定した協調搬送制御を紹介
http://robonable.typepad.jp/news/2009/05/20090526-icart-.html
2009.03.25 東北大学 食器洗浄・収納ロボを公開、重なった食器を1枚ずつハンドリング
http://robonable.typepad.jp/news/2009/03/20090325-1-8481.html#tp
2009.01.29 慶大、力覚情報を可視化・解析するシステム開発、ロボへの繊細な力制御にも利用
http://robonable.typepad.jp/news/2009/01/20090129-1353.html


