安川電機は、国内で産業用ロボットの導入を支援するシステムインテグレータ(SIer)企業の人材育成に乗り出す。2011年からロボットシステムの構築に必要な情報を提供したり実機をテストしたりできる施設(トレーニングセンター)を首都圏に開設する。同センターは中部や近畿などほかの地域にも順次設置する方針。自動車以外の産業へのロボット普及につなげる。
同センターの場所は都内や周辺部を選定中で、近く詳細を詰める。欧州ではSIerが3,000社を超えており、自動車だけではなく日用品や食品など幅広い業種に対してロボットの導入を後押ししている。安川電機もSIを活用して欧州域内のロボット受注を伸ばしている。
一方、日本のSIerは数百社にとどまり、自動車以外の産業を開拓しきれていない。このため安川電機は日本のSIerの活動を支援し、ユーザーの需要を掘り起こす。食品・医薬品・化粧品業界、物流などの非製造業での展開を想定。特に7軸双腕ロボット(写真は5kg可搬タイプの「MOTOMAN-SDA5D」)の高度なノウハウをSIerに提供する。
双腕ロボットは人間の腕と同等の自由度を持ち、かつ成人男性とほぼ同サイズの構成にしているため、従来の作業者による生産ラインなどを変更せずに導入することができる。幅広い業種に適している戦略機種として位置づけ、多能工ロボットによるセル生産システムなどを提案する。
なお、ファナックではパラレルリンクロボット「ゲンコツ・ロボット」シリーズを提供する際、特に複数台を並列に設置しての組立作業に向け、効果的に利用できる工程分離などのノウハウをテンプレートとして、システムインテグレータや機械商社に提供している。こうした情報提供が功を奏し、今年の9月時点で公称で500台の販売を達成している。
■関連サイト
2010.11.16 安川電機、ドイツと中国に新SI拠点、自動車向けの受注回復と中国の受注拡大を受け
http://robonable.typepad.jp/news/2010/11/16yaskawa.html
2010.02.22 ダイヘン、厚板溶接で33社のSIerと協力会を設立、次世代ロボの開発などに向け
http://robonable.typepad.jp/news/2010/02/22daihen.html
2009.05.26 安川電機、2015年度に非製造業分野などで年間500億~700億円の売上げ目指す
http://robonable.typepad.jp/news/2009/05/20090526-201550.html
2008.12.29 経産省、ロボット産業政策研究会の中間整理発表、機能安全の導入などに言及
http://robonable.typepad.jp/news/2008/12/20081229-b776.html
記者ルポ
「ロボット共存社会に向けて (2)需要を掘り起こせ!一般製造業に向けた展開へ」
-SIerを巻き込んだ提案とわかりやすさがポイントに-
http://robonable.typepad.jp/report/2009/06/2sier-44fc.html
コラム
富士経済アナリストが斬る!ロボット市場の実情
「第3回 2008年FAロボット/サービスロボット市場の注目テーマは?」
http://robonable.typepad.jp/column/2008/06/2008fa-7320.html


