立命館大学 総合理工学研究機構 先端ロボティクス研究センター チェアプロフェッサー
マンマシンシナジーエフェクタズ株式会社 代表取締役 社長
金岡 克弥
太陽電池に代表される環境技術への関心が高まる中、新たな発電システムとして「音力発電」「振動力発電」が注目されている。小サイトでも、モバイル機器をはじめとする微小電力用途における潜在的な可能性から、ニュース覧で取り上げた。しかし、『脱石油・脱原子力』を実現する技術として報道されると、そもそもの発電原理を考えれば、違和感をおぼえざるを得ない。期待ばかりが先行しているきらいがある。
工学研究者の立場から、これに異を唱える立命館大学の金岡克弥氏に、大出力エネルギー源としての音力発電・振動力発電の有用性を検討してもらった。さらに本考察を通じて、科学リテラシー不足が招く“不都合”、すなわち科学技術の理解不足に起因する最先端技術開発のミスリードの危険性についても触れてもらった。
本稿の内容は、以前小サイトに掲載した産業技術総合研究所の荒井裕彦氏へのインタビュー記事(*1)にも関連する根の深い話題である。併せて読んでほしい。
*1:ロボナブル トレンドウォッチ
「非製造業分野への進出によりロボット市場は拡大…これには根拠がない!」 (前編) (後編)
「いまのロボット市場は『作って喜び、売って苦しみ、買って苦しい』状況なのでは
はじめに
慶應義塾大学発ベンチャー企業である株式会社音力発電(神奈川県藤沢市)が「振動力発電」を活用した「発電床」を開発し、実証実験や企業向けレンタルを進めている。「慶應義塾大学塾長賞」など多数の受賞や、メディアでの紹介(例えば「日経 BP SAFETY JAPAN」では絶賛)など、高く評価されている。最近では、書籍 [1] も出版された。
しかしながら、これは本当に書籍 [1] で謳われているように、『脱石油・脱原子力を実現する夢の技術』だろうか? 筆者の結論は、残念ながら「否」である。利用可能な分野はあるだろうが、メディアで紹介されているような、手放しで絶賛できる「夢の技術」ではない。「振動力発電」では脱石油・脱原子力は実現しない。エコ技術であるか否かについてさえ、今一度、冷静な評価が必要だと筆者は考えている。
なお、本稿のみで過不足なく筆者の主張を網羅するために、記事としては長文となった。論旨を手早く知りたい読者は、最後の「考察のまとめ」と「最先端技術を活用するために涵養すべき土壌とは」のみを読んでほしい。
本考察の方針
本稿では、工学研究者の立場から「音力発電」および「振動力発電」について検討するが、筆者の専門はロボット制御工学であり、圧電素子や発電は専門外である。しかし、その筆者でも「音力発電」「振動力発電」があまりにも容易に受け入れられる現状には、大きな危惧を抱かざるを得ない。そもそも、最低限の科学リテラシーを備えていれば、『振動力発電で脱石油』と謳われた時点で、直ちに「慎重に吟味しなければならない」と身構えるはずである。
そこで、専門外の領域について述べる危険性を認識しつつも、科学リテラシー不足に警鐘を鳴らすべく考察を試みる。本稿の考察は、以下の方針のもとに行う。なお、以下では特に断りがない限り、単に「振動力発電」と言うときは「音力発電」と「振動力発電」の両方を指すこととする。
●方針1:先端科学技術としての考察
振動力発電の技術的詳細については、筆者の専門外であり理解が十分でない可能性がある。したがって、振動力発電の技術的詳細には不用意に立ち入らず、振動力発電に新規性・進歩性があるとすれば、それはどこにあるのかを指摘するのみにとどめる。
●方針2:将来性についての考察
特に投資対象としての妥当性の判断に関わる、振動力発電の将来性について言及しておく。投資すべきか否かという判断については、筆者が関与し得るものではないし、すべきでもない。しかし、「エネルギー源としての有用性」と「ライフサイクルコスト」という 2 点から、振動力発電の将来性について検討すべきポイントを指摘する。
●方針3:エコ技術としての考察
結局のところ、振動力発電がエコ技術として有用なのかどうかは気になるところであるが、これは筆者が実証すべきものではなく、有用性を主張する側が行うのは科学技術の常識である。そこで、エコ技術としての有用性を主張するために、(株)音力発電が解決しておかねばならない課題のいくつかについて指摘する。
振動力発電とは
(株)音力発電のサイトでは、次のような説明がなされている。
まず「音力発電」については、
『人の話し声や騒音等の音のエネルギーを利用して発電する新技術です。省エネ時代に様々な分野において注目されている新エネルギーです。応用事例として、話しながら充電可能な携帯電話の研究開発や、車の騒音によって発電を行う防音壁の研究開発等を行っております。』
さらに「振動力発電」については、
『人が歩く際に生じる振動や自動車・自転車・レジャースポーツ等の動きにより生じる振動のエネルギーを利用して発電する注目の新技術です。』
とある。
つまり、圧電効果によって、[振動のエネルギー]→[機械(歪み)エネルギー]→[電気エネルギー]へと変換して、電力として取り出すという技術である。以下、(株)音力発電が主張する、振動力発電が新技術たる所以について検討する。
先端科学技術としての考察
まず、「音・振動による発電」というアイデアについて考えよう。このアイデアそのものは、特に目新しいものではない。しかし書籍 [1] には、
『そもそも「振動」や「音」を利用して発電するという発想を、私がなぜ、いつ思いついたか、そのことからお話ししましょう。』(p.8)
と記述されている。
これでは(株)音力発電が考えついた世界初の技術のようであるが、「スピーカーの逆発想」は「マイクロフォン(マイク)」であり、マイクが発電装置であるのは至極当然である。「マイク」を「音力発電」という言葉に言い替えただけともいえよう。それに対し、マイクと音力発電の相違を明示することなく賞賛するメディアには科学リテラシー(場合によっては読者に対する誠意)が不足している、と捉えられても仕方あるまい。
【新規性と進歩性】
書籍 [1] および特許出願 [2] から読み取れる振動力発電の新規性は、「公知の圧電素子を、特殊な構造に加工すること、さらに特殊な構造の筐体に設置すること」にあり、進歩性は「わずかな圧力変動によって発電できること」にあるようだ。
例えば、特許出願 [2] の根幹を成す請求項1には、以下のように記述されている。
『圧力変動により発電するための圧電素子であって、圧電材料の少なくとも一方の面に、複数の溝が形成されていることを特徴とする圧電素子。』
これがすなわち上述の「特殊な構造に加工」の中身である。これによって、『従来よりも小さい圧力で圧電素子が変形しやすい構造』となっているとのことである。
この「溝」の意味をよく考えてみると、特許出願 [2] は「既存の圧電素子に溝を彫ってみました。効率は改善されたようです(当社比)がデータは載せません。どのくらいの発電量かはご想像にお任せします」とも読める。発電効率改善の定量的データを見るまでは、この特許の進歩性については判断できないはずである。そして、そのデータは文献 [1]~[8] のいずれにも発表されていない。
特許とは、新規性さえあれば(すなわち世界で初めてであれば)、それだけで成立するものである。進歩性(優れている点)については主張さえしてあればよく、誰かがそれを確かめることはない。つまり、特許が成立したからといって国がその進歩性を認めたわけではない。ましてや特許を出願するだけであれば、書類の様式さえ整えれば、基本的にはどのような内容でもよい。
したがって、もし「特許が出願されているから」という理由だけで先端科学技術としての進歩性が保証されていると思っている読者がいるならば、それは危険である。ぜひご自身で、特許の内容を精読されることを強くお勧めしたい。公開特許の閲覧は無料だし、最近ではインターネットで全文を閲覧することができる。特許出願 [2] には数式は一切出てこない。理系の専門知識がなくとも問題なく理解できる内容であるし、精読すれば、上記の要約が正鵠を射ていることが理解されるだろう。
【工学的解釈】
書籍 [1] の p.20 には『できた!音力発電ができた!』とあり、同 p.104 には『世界の科学者ができなかったことを、なぜ学生の自分ができたのか』とある。
さて、(株)音力発電の速水氏は何が『できた』と言っているのだろうか。書籍 [1] p.21 によると、紙コップに LED を配線し、紙コップに向けて思いっきり大きな声を上げて得られる電力は、従来 LED を 1 個点灯させる程度だったが、速水氏の技術によれば 20 個ほどの LED が一挙に点灯した、ということのようだ。電子回路の改善を考慮すると、約 3~5 倍の発電効率の向上が得られた、ということに対し『できた』と表現しているらしい。この実験内容について、書籍 [1] の内容から推測される、自然な工学的解釈をしてみよう。
音力発電の発電量を上げるということは、
[音(空気)の振動エネルギー]
→[紙コップおよび圧電素子の振動エネルギー]
→[電子回路の電気エネルギー]
という、それぞれのエネルギー変換の効率を上げることによって実現される。
これは結局、振動系のエネルギー伝送における音響インピーダンス・機械インピーダンス・電気インピーダンスのインピーダンス整合をとっている、ということである。
おそらく、速水氏が『できた』と主張する内容は、紙コップなどの機械系のパラメータ変更、電子回路のパラメータ変更、圧電素子・共振膜の採用などにより、共振周波数の調整とインピーダンス整合を試行錯誤的かつ実験的に最適化した結果、発電効率が向上したと解釈される。
つまり、当初はインピーダンス整合がとれていなかったので、振動系間のエネルギー伝送におけるロスが大きかったが、試行錯誤的にインピーダンス整合がとれてくると、伝送ロスが減って発電量が大きくなったように見えた、ということである。
もし上記の推測が正しければ、速水氏はインピーダンス整合を試行錯誤によって行ったことに対し、『世界の科学者ができなかったことを』成し遂げた、と言っていることになる。
仮に、上述の推測通りだったとしても、特許出願 [2] における特定構造(「溝」を彫ったこと)の新規性が損なわれるわけではない。しかし、インピーダンス整合を考慮すれば、特許出願 [2] に頼らずとも、同等以上のエネルギー変換効率を達成することは比較的容易であろうと推測される。つまり、「溝」の進歩性については、特許出願 [2] によっては担保されないことになる。
ちなみに、本稿の執筆時点 (2009.02.22) では、筆者がアクセスした振動力発電に関する情報源(書籍 [1]、特許出願 [2][3]、実用新案 [4]、文献 [5]~[8]、その他関連 Web ページ)いずれにおいても、インピーダンス整合の概念は一切出てこない。これが上記推測の一つの根拠となっている。
【工学的誤解】
書籍 [1]、文献 [6] および複数の関連 Web ページには、単純ミスとして看過できない間違いが存在する。ここでは間違いを三つ指摘しておく。
まずは、単位についてである。例えば、書籍 [1] p.10, pp.64-65 には『ワット/秒』という単位が繰り返し登場する。これは「ワット秒」の間違いであろう。「些細なことを…」と思われるかもしれないが、理系の研究者・技術者であれば、この重要性に同意して頂けるだろう。単位を間違えるということは、単位が表現する物理量の概念を理解していないということだからである。
次に、振動力発電の防音・防振への利用について。書籍 [1] には「部屋の壁に音力発電装置を埋め込めば通常の防音壁よりも薄い防音壁ができる」として、以下のような記述がある。
『音や振動を電気に換えるということは、音や振動のエネルギーを減らすことにつながります。このため、防音壁に使えます。』(p.82)
『いま、音が 100 単位あるとします。通常の防音壁材で 50 単位の音が消せたら、残りの 50 単位を音力発電装置で「音→電気」とエネルギー変換して音を小さくするのです。エネルギー変換効率、つまり発電効率が上がれば上がるほど、外へ出て行く音は減るということになります。』(p.83)(図 1 参照)
『音や振動のエネルギーを電気に換えるということは、「電気エネルギーに変換された分」だけ、騒音や振動を小さくできるということです。つまり、防音や免振にもなり、同時に発電も行ないますよ、という一石二鳥のシステムなのです。』(p.93)
これらの記述は必ずしも正しくない。電気に変換された分だけ音が小さくなるのではない。
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| 図 1 この図では、音力発電に使われる振動エネルギーは、壁で散逸する振動ではなく、壁を透過する振動から供給されることになっており、発電効率が上がれば音が減るように見える。 | 図 2 正しくはこうなる。単純に発電効率を上げるだけでは、壁を透過する音は必ずしも減らない。 |
防音壁に囲まれた室内に騒音源があり、防音壁に音力発電装置を設置したとしよう。図 1 と図 2 はその場合のエネルギーの流れを示したものである。図 1 は、文献 [1] p.83 の図『盗聴防止にも役立つ音力発電』より翻案して作成したものであるが、図 1 では、壁で散逸するエネルギーとは独立に、壁を透過するエネルギーから選択的に音力発電によって圧電変換が行われ、発電量が増えた分、外部に漏れる音が減ることになっている。
しかし、通常は図 2 のようになるはずである。防音壁の振動エネルギーが、壁を透過するのか、壁の内部で廃熱として散逸するのか、圧電変換されるのかは、先に挙げたインピーダンス整合や電気機械結合係数(*2)など、おもに周波数特性に関係するさまざまなファクターに依存して決まる。原因(発電効率向上)→結果(防音性能向上)という単純な因果関係は、必ずしも成立しない。つまり、発電効率が増えても、防音壁を透過する音のエネルギーも同時に増えることだってあり得る(その場合は、廃熱が減る)。
このような制振・防音は、パッシブ制振やシャントダンピングといわれる技術で、多くの研究が既になされている分野である。既存の文献を参照されたい。
*2:圧電変換における与えた機械的エネルギーと生じた電気エネルギーの比。周波数に依存して変化する。
最後に、研究発表報告書である文献 [6] について。この研究の主題は、
『本論文では(中略)人の話す声のエネルギーで発電を行う「音声発電」による搬送波とベースバンド信号の一体型供給伝送デバイスの作成を提案する。「音声発電」によって、ベースバンド信号を送信するデバイスに電力を供給する。今回、我々は「音声発電」で動作させるリモコンデバイスを開発した。』
と述べられているが、文献 [6] 上に実際に示されている内容は、音声を圧電マイクに入力した場合の出力を直流信号に整流しただけの電圧波形を測定した結果であり、それによって、
『電圧波形の一部で赤外線 LED 等のリモコンデバイスを動作させるための一つの目安である電圧 3V よりも高い電圧を示す箇所があった。ゆえに、出力電圧が 3V 以上である電力はほぼそのまま信号の波形としてリモコンデバイスから送信することが可能である。この手法を応用することで発電時に出力電力をいったんキャパシター等に溜めたから(原文ママ)リモコンデバイスに供給すると、搬送波と信号波を音声のエネルギーのみで一度に生成することができる』
とされているのだが、マイクの出力を『ほぼそのまま信号の波形として送信する』のであれば、それは原始的なアナログのベースバンド伝送(*3)であって、『搬送波と信号波を一度に生成』しているのではない。搬送波を必要とするのは、変調(*4)するからである。ベースバンド伝送とは変調せずに伝送することであり、搬送波を使うことはない。
文献 [6] は研究発表報告書であり査読論文ではないので、このような間違いもあろう。しかし研究者として、また本稿の趣旨に照らしても気掛かりなのは、この発表が「優秀発表」として表彰されていることである。
以上、先端科学技術として振動力発電を考察した結果、メディアで紹介されているような新規性・進歩性に欠けるばかりか、振動力発電の論拠となる物理学的考察についても不足している、と言わざるを得ない。
*3:糸電話の糸を赤外線に変えたとご理解頂ければよいだろう。
*4:ラジオに使われる AM 変調や FM 変調が身近な例。音声そのままでは電波に載せにくいので、音声の変化を周波数の高い電波の振幅や周波数の変化に変換して電波に載せる。
将来性についての考察
ここまでの考察によって、筆者がアクセスした情報にもとづく限り、上述のような結論となった。しかし、(株)音力発電はベンチャー企業である。将来的に価値を産み出す可能性があるならば、ビジネスとしてはそれでよい、という見方もできよう。
そこで、ビジネスの観点から、エネルギー源としての有用性とライフサイクルコストという 2 点に着目し、考察する。
【エネルギー源としての有用性】
振動力発電のビジネスとしての本質は、圧電変換による発電をエネルギー源として使おうとする試みである。ただし、これは微小電力用途以外では成立しにくい。以下、その理由を述べる。
まず確認しておくべきことは、振動力発電は再生可能エネルギーか? という点である。(株)音力発電の用途例のページでは、振動力発電は『再生可能な新しい発電インフラとして』機能する、と明記されている。また、書籍 [1] の「まえがき」には、
『火力発電のように化石燃料を燃やしませんので、地球温暖化につながる二酸化炭素を出すことがありません』
『発電のためにコストをかけて燃料を投入する必要もありません』
とある。
ここには、再生可能エネルギー(産総研の解説ページ)と回生エネルギーの混同がある。
人の振動ならば食物、自動車などの振動ならば(ほぼ)石油に由来する化学エネルギーが運動エネルギーに変換・利用される。その後、その運動エネルギーが廃熱として捨てられる前にその一部を電気エネルギーに変換して再び利用しようとするのが振動力発電であり、これはエネルギー回生の定義そのものである。
確かに、圧電変換によるエネルギー回生のプロセスだけを見れば、燃料を投入していないし二酸化炭素も出していない。つまり、(株)音力発電は振動力発電がエネルギー回生技術であることをもって、『再生可能で、燃料を投入する必要がない』と言っているのである。
しかし、再生可能エネルギーと呼ぶためには、そのエネルギーが枯渇せずに永続的に利用できることが必要である。石油由来の自動車の振動を回生して得た電力は再生可能エネルギーではない。食物にしても、少なくとも現代社会では、多くの石油由来のエネルギーを消費して食卓に届いている。つまり、振動力発電が圧電変換のプロセスで燃料を消費しないから再生可能エネルギーだという論理は誤りである。
振動力発電はエネルギー回生技術に過ぎず、再生可能か否かはどのエネルギー由来の振動を回生するかによる。にもかかわらず、振動力発電が新たなエネルギー資源であり、これによってエネルギー問題が解決するかのように表現するのはいかがなものだろうか。
再生可能エネルギーとして振動力発電を利用したいならば、波力や地震など自然の振動エネルギーを変換することが考えられる。そして、自然の振動から大電力を取り出すならば、圧電変換よりも電磁誘導発電機の方が、はるかに効率が高い。よほど特殊な条件でない限り、『再生可能な新しい発電インフラとして』の振動力発電の出番は後回しになるだろう。
「でも、もともと無駄に捨てられているエネルギーを回生して利用するのだから、再生可能エネルギーでないとしてもエコ技術としてはやはり有望でしょう」という意見もあるだろう。しかし、それも必ずしも正しくない。
エネルギー回生技術を考える前に、石油由来のエネルギーを無駄に使っていることがそもそもの問題である。エネルギーを有効に活用したいならば、エネルギーを使わずに済むにはどうすればよいか、例えば自動車ならば、いかに燃費を改善するかをまず考えるべきなのである。
さらに考えるべきは、エネルギー回生における変換効率である。ガソリンの化学エネルギーの一部が自動車の運動エネルギーに変換され、自動車の運動エネルギーの一部が道路の振動エネルギーに変換され、さらにこの振動エネルギーの一部が圧電変換によって電気エネルギーに変換される。
一般のガソリン車の車両効率(Tank-to-Wheel)がおよそ 16 % であること(トヨタ試算)を参考に、ガソリンの化学エネルギーから道路の振動エネルギーに変換される効率を 2 % と仮定し、振動から電気エネルギーへの変換効率(振動力発電の効率)を 10 % と仮定しよう(これらの数値の妥当性を筆者に求めるのはご容赦願いたい。しかし、決して小さすぎる値ではない)。すると、ガソリンのエネルギーのうち振動力発電によって回生できる電気エネルギーは、
2 % × 10 % = 0.2 %
に過ぎない。
一方、道路の振動エネルギーに変換されずに車体側で散逸してしまったエネルギーは、道路の振動エネルギーに変換されなかった分、すなわち 98 % である。エネルギー回生技術としてはこの 98 % を対象とすべき(つまり、車体側で回生して燃費を改善すべき)であり、道路に散逸していく振動エネルギー 2 % を対象にして 0.2 % を回生するという振動力発電/発電床の戦略は、費用対効果に圧倒的に劣る。
「いや、たとえ 0.2 % でも無駄なエネルギーを回生できるならいいでしょう?」という声もあるだろうが、残念ながらそうでもない。
例えば「ASCII.jp」で速水氏は、『もし首都高速全体で発電すれば、原子力発電 1 基分の発電量が見込めるという試算も出ました』と語っている。
この試算の裏を返せば、首都高速道路を走る自動車は(先の振動力発電の効率の仮定 10 % に則れば)原発 10 基分のエネルギーを、道路を振動させるために無駄に消費していることを意味している。もし本当にこの試算が正しいとするならば、首都高速道路(株)は、発電床を道路に敷き詰めて原発 1 基分のエネルギーを回収するのはやはり後回しにすべきだろう。振動しないように道路を改良し、道路を振動させない運転技術を運転者に啓蒙するなどの対策によって、首都高を走る自動車が無駄に消費している原発 10 基分と等価なガソリンを減少させることが先決である。
しかしそれ以前に、原発 10 基分のエネルギーが首都高の振動として常に存在しているとは、にわかには信じ難いというのが、常識的な見方ではないだろうか。
【ライフサイクルコスト】
前項では、振動力発電の有用性に対する疑問を述べ、エコ技術として検討すべき優先順位の低さを示した。しかし本項は、振動力発電を使うべきでない理由にもなり得る。結論から言えば、ライフサイクルコストを考えてペイする見通しがもし立たないならば、発電床は大出力エネルギー源としてのビジネスは期待できない、ということである。
大雑把に概算してみよう。例えば「Yahoo! オンビジネス」では、2008 年 1 月 19 日から 2 カ月間行われた JR 東日本での実証実験が取り上げられている。NEDO の出資を得て行われたこの実証実験では、90 [m2] の発電床を敷設し、ピーク時で 1 日 766 [kWs] の発電が行われたそうだ。結構な電力量のようだが、1 日 18 時間として平均すると、
766 × 1000 / (18 × 60 × 60) ≒ 11.8 [W]
に過ぎない。また、振動力発電によって一日に発電した電力量を料金に換算すると、
24.13 × 766 / (60 × 60) ≒ 5.13 [Yen/Day]
である。ただし、東京電力の従量電灯B(一般家庭用)の最大の料金を使用した。つまり 90 [m2] の発電床で発電した電力をすべて無駄なく利用できたとすれば、ビーク時で 1 日当たり約 5.13 円の電気料金が節約できる。発電床がこの性能を 10 年間保つとすると、
24.13 × 766 / (60 × 60) × 365 × 10 ≒ 18,700 [Yen/10 Years]
となり、10 年間でおよそ 2 万円弱を節約することができる。
しかし、 2 万円では 90 [m2] の発電床の敷設作業の人件費をまかなうことも厳しいだろう。今後の研究開発により、発電床の効率が 10 倍という飛躍的な発展をしたとしても 20 万円である。90 [m2] の発電床と、蓄電・配電などのための周辺機器一式の材料を調達し、製造し、運搬し、敷設し、10 年間維持管理し、撤去し、廃棄するというライフサイクルコストを 20 万円以下でペイすることは不可能である。たとえ通常の床材のコストとの差額だけを考慮するとしても、である。
先のサイトや書籍 [1] には、
『Suica のオペレーションシステムの電力(ゲートの開閉などの駆動電力は除く)をこの発電でまかなえることが実証されました。』(p.10)
とある。しかし、どうせ駆動電力を電線で引いてこなければならないならば、すべての電力を電線から供給した方が安上がりではないだろうか。
「ロボナブル」の記事では、さらに大規模な計画があるそうだ。1 日約 90 万人が通行する渋谷のスクランブル交差点に設置して発電するという。この例で概算してみよう。自動車による発電には先に挙げた問題があるため、歩行者による発電のみを考慮する。
1 人の歩行によって発電床が 0.5 [W] の電力を発生し、人がスクランブル交差点の発電床上で歩行する時間が 1 分であるとする。1 日の発電量は、
0.5 × (1 × 60) × 900,000 = 27,000,000 [J/Day] = 7.5 [kWh/Day]
であり、電力に換算すると、
27,000,000 / (24 × 60 × 60) ≒ 310 [W]
となる。発電床がこの性能を 10 年間保つと仮定して、先の東京電力の料金で計算すると、
24.13 × 7.5 ≒ 180 [Yen/Day]
24.13 × 7.5 × 365 × 10 ≒ 660,000 [Yen/10 Years]
となり、1 日約 180 円、10 年間で約 66 万円を節約することができる。
筆者の研究室の電気ストーブは、中設定で 600 [W]、弱設定で 300 [W] であるが、90 万人に歩かせて電気ストーブ 1 台の弱設定ほどの電力を回収する、ということだ(図 3)。また、スクランブル交差点に敷き詰めるとなると 90 [m2] どころではない。その広大な面積の発電床の 10 年間の維持管理を含めたライフサイクルコストが 66 万円では厳しい。10 倍の 660 万円であったとしても、やはり厳しいだろう。
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| 図 3 90 万人の歩行から回生できる電力は、現在のところ微々たるもの。 |
同様に「マイコミジャーナル」の記事では、2011 年を目標に、1 日 70~90 万人が通行する渋谷ハチ公前広場の地面すべてを発電床にするという構想が報じられており、
『実現すれば 40 W の蛍光灯 400 本を 24 時間点灯させる電力を得られる計算』
だそうだ。先の筆者の概算では、90 万人が 1 分間発電床を踏むとして発電される電力は 7.5 [kWh/Day] だったが、上の試算では、
40 × 400 × 24 / 1000 = 384 [kWh/Day]
の電力、すなわち筆者の概算の約 51 倍の発電量である。多くの人はハチ公前広場を通過するだけか、待ち合わせのために立ち止まっているか、であるから、1 人が発電床の上を歩く時間は、平均 3 分を超えることはないだろう。すると、2011 年までに発電効率が 17 倍以上に向上(すなわち 1 人の歩行から 8.5 [W] 以上を回生)することを期待した試算、ということであろうか。
エコ技術としての考察
以上、考察したように、すでに公開されている情報から判断すれば、音力発電に過度な期待ばかりが先行していると言わざるを得ない。これはもちろん、圧電変換そのもの(振動力発電ではなく)が発電として役に立たないという結論ではない。少なくとも、微小電力用途におけるユビキタス性を利用した応用については、真剣に検討する価値はある。その点では、有用なエコ技術となる可能性にも期待できる。
しかし、それ以外の用途については有用性を今一度検討する必要がある。以下では、微小電力用途以外での、エコ技術としての振動力発電の有用性を示すために、解決しておくべき課題について考察する。
【ライフサイクルアセスメント】
エコ技術であることを謳うならば、ライフサイクルアセスメントは不可欠である。先にビジネスの観点からライフサイクルコストについて言及したが、環境保護の観点からも、エネルギー回生のプロセスだけを見て『燃料不要』『二酸化炭素を出さない』などと近視眼的な解釈をしていては不十分である。つまり、圧電素子をはじめ蓄電・配電などの周辺機器を含む振動力発電システム一式について、材料を調達し、製造し、運搬し、敷設し、維持管理し、撤去し、廃棄するというライフサイクルを通して、どれだけのエネルギーを使用し、どれだけのエネルギーを回生し、どれだけの二酸化炭素を放出するのか、トータルでどれだけの環境負荷がかかるのか、を把握しなければならない。ライフサイクルアセスメントを明示しないまま、
『音力発電、振動力発電は「究極のエコロジー」発電である』(書籍 [1] p.168)
『圧電素子--究極のエコ発電』(文献 [8] タイトル)
と主張することはできない。
ここで挙げたライフサイクルアセスメントは、「一見エコ」と「真にエコ」とを区別する強力なツールである。(株)音力発電には、ライフサイクルアセスメントのデータを公開することにより、『振動力発電は「究極のエコロジー」発電である』という主張が真であると証明することが求められるのではないだろうか。
【技術開発の展望と損益分岐点】
また、ライフサイクルアセスメントの一環として、エネルギーペイバックタイムとエネルギー収支比(産総研の解説ページ)を計算することが必要であろう。太陽光発電や風力発電では、すでにこれらの計算はなされており、ペイバックすることが明らかになっている。これらと比較して、
『再三申し上げているように、将来的にベストな発電方法は、これまで説明してきた振動力発電だと思っています。他にもエコ発電の方法はいくつかありますが、総合的に考えると、振動力発電が他の発電方法よりも優れていると思います』(書籍 [1 ] p.87)
とまで言うとは、振動力発電もペイバックすると認識している、ということだろうか。(株)音力発電には、エネルギーペイバックの評価データもぜひ公表してもらいたい。
さらに、エネルギーペイバックについて考察がなされているならば、今後の技術開発の可能性に投資するというビジネスの観点からも、振動力発電を導入することによってどの程度の利益が見込めるか、技術開発の展望を考慮した損益分岐点を明示することが可能であろう。つまり、振動力発電の発電効率を横軸にとり、縦軸にコストをとり、発電効率が何%に向上すれば損益分岐点を越えられるのかを提示することで、投資を呼び込む明確な判断材料を提供できよう。
筆者は、ライフサイクルコストの項で、公表されている実績データから判断する限り、振動力発電はペイしそうにないという概算を示した。さらに、おそらく技術開発の展望を最高にポジティブに見積もっても、すなわち、発電効率が 100 % に近くなっても、振動力発電は大出力エネルギー源としての損益分岐点を越えられないのではないかと推測している。この場合、「大出力エネルギー源として振動力発電に期待するのは困難」という結論になるが、(株)音力発電には、そうではないことを示してほしい。
【脱原発・脱石油は実現するか?】
この命題について考えてみよう。日本医師会による「1 日に必要なカロリー」を参考に、1 日に 1 人が食物から 2000 [kcal] を摂取するとしよう。これがすべて脂肪とならずにエネルギーとして消費されると仮定し、毎秒当たりにすると、
2000 × 1000 × 4.18605 / (24 × 60 × 60) ≒ 96.9 [W]
のエネルギーで人間は日々の生命活動を維持していることになる。すると、もし人間のあらゆる活動領域に発電床や音力発電機を設置し、人間が発するエネルギーの回生を試みたとしても、普通に考えれば平均数 [W] の回生がせいぜいで、理想的な状態(例えば映画『マトリックス』で描かれたように人体を「電池」として箱に閉じ込めるなど)で頑張っても、おそらくは 10 [W] 程度の回生が限界、という見方で大きな間違いはないだろう。
一方、資源エネルギー庁によるエネルギー白書 2005 年版によると、日本人 1 人当たりの年間エネルギー供給量は約 4.1 [TOE] である。これを毎秒当たりにすると、石油換算トン TOE (ton of oil equivalent) は 1 [TOE] = 41.868 [GJ] なので、
4.1 × 41.868 × 109 / (365 × 24 × 60 × 60) ≒ 54 [kW]
のエネルギー供給に支えられて、日本人は毎秒毎秒生活していることになる。振動力発電によって回生できるかもしれない 10 [W] の 5,400 倍、現在達成されている発電量 0.5 [W] の約 11 万倍(一日 24 時間歩き続けたとして)である。先のライフサイクルコストと併せて考えれば、「振動力発電で脱原発・脱石油」という命題の達成がいかに遠い道のりかが理解されるだろう。
考察のまとめ
以上、考察してきたが、最後に改めて、(株)音力発電がよく引き合いに出す原子力発電所 1 基分の発電量を、発電床で置き換えることについて考察し、まとめに代えたいと思う。
原子力発電所 1 基の発電する電力を、およそ 100 万 [kW](*5) としよう。この電力を、発電床を用いて人間の歩行からまかなうとする。発電床が一人当たり 0.5 [W] 発電するとして、
1,000,000 × 1,000 / 0.5 = 2,000,000,000 [人]
すなわち、原子力発電所 1 基と同じ発電量をまかなうためには、世界人口のうちおよそ 20 億人が、常に(つまり 24 時間)発電床の上を歩き続けていなければならない。
*5:東京電力(株)福島第二原子力発電所では、発電出力110万 [kW] の原子力発電所を 4 基備えており、計440万 [kW] を出力している。
同じく原子力発電所 1 基の発電する電力を、車の振動でまかなうとしよう。本文中で仮定した振動力発電の効率に則れば、車は原発 10 基分のエネルギーを、道路を振動させるために無駄に消費していることになり、そのとき道路ではなく車体側で散逸するエネルギーは原発 490 基分に相当する。費用対効果を考えれば、この原発 490 基分の散逸エネルギーからの回生を、圧電変換ではなく、もっと高効率が期待できる電磁誘導等の発電方式によって試みるべきである。
その上でなお、大出力エネルギー源としての振動力発電に意義があるとすれば、ライフサイクルコスト/アセスメントを明示し、有用であると確認された場合、ということになるだろう。
最先端技術を活用するために涵養すべき土壌とは
冒頭で述べたように、筆者は圧電素子や発電、環境問題等ではなく、ロボット制御工学の研究者である。専門外である筆者が、なぜこのような話題に口を挟むのか。それは「本考察の方針」で述べたように、科学リテラシー不足に警鐘を鳴らすためである。しかし、単にそれだけであれば、わざわざ筆者が語る理由としては弱いであろう。
ではなぜか? 実は、ロボット工学の分野においても類似の状況が存在し、それに筆者が危機感を覚えているからである。
考えてみれば、環境技術とロボット技術には、“インテグレーションを必要とする技術としての分野横断性”、“技術立国を標榜する日本における先端技術としての重要性”、“それに伴う比較的手厚い研究開発支援”、“大衆一般にもアピールしやすい(メディアにも取り上げられやすい)研究開発成果”など多くの共通点がある。つまり、環境技術における科学リテラシー不足による不都合は、ロボット技術にとっての他山の石なのである。本稿を「ロボナブル」で発表する意義もここにある。
皆さんは、メディアで紹介される「先端」ロボットに、どのような感想をお持ちだろうか。「日本のロボット技術はもうこんなところまで進んだか!」というのが一般的だろうか。ロボナブルをご覧の方であれば、一般の人が考えるほどロボット工学は進歩していないということに、すでにお気づきかもしれない。研究が進んでいないという意味ではない。一般向けメディアに露出するロボットは、メディアに露出しているがゆえに「ロボット工学の成果から大衆受けするものを抽出し、さらにそれに編集を加えて大衆受けする要素を強調する」というバイアスがかかっており、研究成果を誤解させる危険を抱えている、という意味である。
そのようなメディアのバイアスについては、これまでにも十分指摘されており(次世代ロボットについては文献 [9] が興味深い。メディア・バイアス一般については文献 [10] にわかりやすく論じられている。これらのご一読をお勧めする)、ある程度は諦観せざるを得ない面もあろう。しかし、そのバイアスが、大衆の「見たいものを見、聞きたいものを聞く」という特性と結び付いた結果、行き過ぎてしまうことはないだろうか。
つまり、技術の真の価値を検証する少しの手間を惜しみ、大衆受けする(と科学リテラシーのないメディアの人間が思っている)という理由だけで、あるいは単にストーリーがわかりやすいという理由だけで、「すごい技術だ!」と、短絡的に紹介されることはないだろうか。
ロボットに関する報道においても、見た目は洗練されていても技術的には特に見るところのないようなロボットを『最先端ロボット工学の成果』と伝えたり、現時点で達成されている成果から見て不自然に飛躍した応用が主張されたりする、という例には事欠かない。
環境技術においてもロボット技術においても、本来は、研究者とメディアと大衆が協力し、願わくばお互いを尊敬し合い、先端科学技術を活用してより良い社会をつくっていくことが求められるはずだ。研究としての要件を備えていないような「研究」を安易に絶賛したり、あるいは研究そのものは真っ当でもその真意を正しく伝えず、大衆受けしそうな要素を必要以上に誇張したりする、といった姿勢は、結局は科学技術の発展を阻害し、長期的には研究者にもメディアにも大衆にも不利益を及ぼすと筆者は考える。本稿が、それを回避するための一助となれば幸いである。
■参考文献
[1] 速水 浩平,燃料ゼロ 排出物ゼロのエコ・エネルギー 振動力発電のすべて,日本実業出版社,2008.
[2] 出願人:速水 浩平,発明者:速水 浩平,圧電素子、音力発電装置および振動力発電装置,特開 2006-166694.
[3] 出願人:速水 浩平,発明者:速水 浩平,移動式発電装置である電力情報提供端末装置および電力供給情報提供サービスシステム,特開 2007-97278.
[4] 考案者:速水 浩平,光るルアー,実登第 3114404 号.
[5] 速水 浩平,武藤 佳恭,“音力発電の現状とこれから”,機能材料 2004 年 10 月号,vol.24, no.10, pp.68-75, 2004.
[6] 速水 浩平,安藤 類央,武藤 佳恭,“「音声発電」による搬送波とベースバンド信号の一体型供給デバイスの作成”,電子情報通信学会技術研究報告,vol.105, no.80, MoMuC2005-9, pp.47-49, 2005.
[7] 速水 浩平,“フィールドレポート 振動を利用したエネルギー創成”,クリーンエネルギー,vol.17, no.8, pp.66-71, 2008.
[8] 速水 浩平,“圧電素子--究極のエコ発電”,マテリアルインテグレーション,vol.21, no.9, pp.20-29, 2008.
[9] 室山 哲也,“ロボットシティへの質問”,日本ロボット学会誌,vol.22, no.7, pp.853-855, 2004.
[10] 松永 和紀,メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学,光文社新書,2007.





慶応大学の博士課程に在籍しながら、また、電力に関する仕事に携わろうとする人が、「ワット秒」を「ワット/秒」と間違えることは信じられない。だが、速水氏の様々な言動をみるとあり得ることだなと思います。例えば「首都高が原発1基分の発電所になる」では「首都高では定期的にアスファルトを交換していますから、その時に装置を埋め込めば、特別な工事はいりません」と言っていますが、単に埋めるだけでは済まないことくらい素人でも分かるでしょう。
思わず笑ってしまいました。
慶応大学や博士課程とはこの程度のものなのでしょうか?少なくとも研究者や科学者扱いはして欲しくないですね。
投稿: 花田 | 2009年5 月 8日 (金) (12:25)