日立製作所(http://www.hitachi.co.jp/)と明電舎(http://www.meidensha.co.jp/)は、工場や店舗の遠隔監視ASP(ソフトウエアの期間貸し)事業で提携、同事業に参入する。日立の無線を利用したセンサ技術と明電舎の遠隔監視制御などを融合し、省エネルギーや衛生管理などを支援する。今後、遠隔監視は売り切り型からASP型の比率が高まる見通しで、両社は低コストのシステムを提供し、2010年に20億円の売上高を目指す。
日立は2005年よりセンサネットワークを社内ベンチャーとして立ち上げ、事業拡大を検討していた。明電舎も2004年に有線による遠隔監視機器を製品化しており、水処理施設などに実績がある。両社の技術や販路が補完できることから思惑が一致した。
システムは今月より販売する。日立のセンサを内蔵した無線機器で測定し、明電舎の携帯パケット網を活用した制御装置を経由し、同社のASPサーバデータが内蔵される仕組み(下図参照)。ユーザーは携帯電話やパソコンからインターネット経由でデータ内容を確認することができる。日立の無線センサネットシステム「AirSense」と、明電舎の遠隔監視システム「TELEMOT」を組み合わせて構築した。
工場の支線単位の電力使用量や、店舗に陳列されている食品の保存温度や湿度、照度などをきめ細かく計測することができる。販売先は工場のほか小規模の飲食店舗、流通倉庫、コンビニエンスストアなどを想定している。将来はデータを分析し、省エネの手法を提案するビジネスも展開する予定。
導入費用は最小システム構成で約40万円、運用費は通信代も含めて月額4,000円から。
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